「好きな人いるの?」という台詞に秘めた思いとは

勘違いしちゃったよ。だって、意味深なことを聞くんだもん。同じクラスの女の子に、二人きりのときに言われたんだ。「そういえば、竜介くんって好きな人いるの?」。このシチュエーションでこんな台詞を言われたら、こう解釈するのが普通だろう。「私、竜介のことが好きなんだ。でもね、まだ告白する勇気はないんだな。だって、竜介が私のことをどう思っているかわからないしさ。だから、リサーチするの。竜介に今、好きな人はいるのかって。いないと言われたら、嬉しいな。でも、ちょっと微妙かも。というのは、もしかしたら私のことが好きだって思ってくれてたらいいなって思うから」そうだ、こんな長い台詞を要約した台詞が「好きな人いるの?」なのだ。しかし、彼女は違っていた。

「なんか二人きりで気まずいなぁ。竜介は悪い奴じゃないんだけど、ガッツリ話したことはないしなぁ。まぁ、好きな人が誰か聞いてみようかな。それで、今度の女子会で発表しよう。女の子ってゴシップが大好きだからね」そういう気持ちだったのだろう。そのあと、俺からいくらアタックしてもスルリとよけるのだ。俺は男たちに相談した。

「おかしいなぁ。それって絶対、おまえのことが好きなんだけどなぁ」そうだろう、そうだろう。しかし、「暇つぶし」でそんな台詞を言ってきたんだとは想像もできない。俺は、彼女に直接聞いてみたのだ。

「どうして、あのとき好きな人がいるかって聞いたわけ?」「いや、話のネタにさ。誰が誰を好きでっいう相関図を女子たちで作ろうと思ってるわけ」「偉大な計画だなぁ」俺はそう言って走り去った。そう、ちょっとした失恋だったのだ。「どうして、興味があったからって表現にしてくれなかったんだ! 話のネタって。うおー!」しかし、そんな女の子と付き合わなくてよかったなぁ、と後になった思ったのだった。

女子の心理はなかなかつかみにくいなぁと思う。だから、男子たちは日々騙され続けているのだろう。恐ろしい話だ。